病気の診断において体内の酵素量は大事な情報だが、測るのは難しい。ところが今回の研究をつかうと、体内の酵素の量に応じて体の表面が光る、(なのでその光量を見れば酵素の量がわかる)ということができる。

発光には、ルシフェリンという物質をルシフェラーゼという酵素で分解すると発光することを使っていて、これはホタルが光る仕組みと同じである。これを以下のように使う。

  1. ルシフェリンにほかの物質をくっつけたもの(Cagedルシフェリン)を用意する。くっつけたものは、測りたい酵素で分解されるものにしておく。(余計なものがついているので、この状態だとルシフェラーゼがあっても光らないが、測りたい酵素と出会うと余計なものが取れてルシフェリンに戻るので光れるようになる。)
  2. Cagedルシフェリンを注射する。これが体内の酵素と出会うとルシフェリンになる。酵素が多いとルシフェリンになる量は多くなるし、少ないとルシフェリン少なくなる。
  3. 「ルシフェラーゼ・プラグ」を体の表面に注射する。これにはルシフェラーゼが含まれているのでルシフェリンを分解して発光する。ルシフェリンの量に応じて光の量が変わるので、光り方の強さで体内の酵素の量がわかる。

発光させる仕組みの説明図。

この論文では、このシステムをラット、イヌ、ヒト(の死体の手)でためして使えることを確認している。

体内の酵素(CYP450)の量に応じて、ラットの背中が光っている。

Yevtodiyenko, A., Bazhin, A., Khodakivskyi, P. et al. Portable bioluminescent platform for in vivo monitoring of biological processes in non-transgenic animals. Nat Commun 12, 2680 (2021). https://doi.org/10.1038/s41467-021-22892-9