動物の行動を調べるには、以前は人が動物の動きをみて分類するしかなかったが、近年機械学習が発達したことで動物のビデオを入力することで、その動きを自動的に取り出すことができるようになってきた。(OpenPose、DeepLabCut、SLEAPなど。)一方で、取り出した動きをどう分類して解析するかという点については、まだ定番の方法があるわけではない。

本研究は、ビデオから取り出した体の動きのデータを使って、いくつかの特徴的な振る舞いを抽出するアルゴリズム(B-SOiD)をオープンソースのソフトとして開発したというものである。

このアルゴリズムは、まず入力された動きのデータをUMAPという手法によって低次元空間にマッピングし、そのマッピング結果をHDBSCANという方法によってクラスタリングすることで、いくつかの特徴的な振る舞いを見出す。その上で、次元圧縮前のデータから機械学習によって振る舞いの分類器を学習させることで、安定して振る舞いの分類ができるという。

a) アルゴリズムの中身 b) 実際のソフトの画面 c) いくつかの振る舞いに分類できて、その振る舞いにどれだけ時間を費やしていたかがわかる d) 使ったデータの例

また、通常振る舞いを分類するときには、ノイズの影響を小さくするために、元のデータよりも時間解像度を落として解析するが、そうすると、ある振る舞いから別の振る舞いに切り替わった正確な時間を得ることができない。本研究で開発したフレームシフト・アラインメントというやり方を用いるとこれが解決でき、神経活動との対応といった、より時間解像度が必要となる研究にも使えるとのことである。

Hsu, A.I., Yttri, E.A. B-SOiD, an open-source unsupervised algorithm for identification and fast prediction of behaviors. Nat Commun 12, 5188 (2021). https://doi.org/10.1038/s41467-021-25420-x